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(No.14)ザ・レイプ・オブ・太地町① 悪い種子、非色の土壌によく育つ



【プエルトリコかばうのはええ気持ちやろ?黒より下の亭主持ってる女やと思えば、単純な私らは笑いものにするけど、あんたはもう一つ手ェこんでいるだけや。同じことなら笑うたり悪口言うたりする方が私は好きやな、正直で】

これは、ある小説の登場人物の台詞である。むき出しの差別表現を駆使しながら、全編恐ろしい程の相対主義を貫き通して人間の業を描いた故・有吉佐和子氏原作の小説『非色』。

反捕鯨団体シー・シェパードが日本の調査捕鯨船や和歌山県の太地町に対して度重なる攻撃を仕掛け、欧米メディアがシー・シェパードのテロに拍手喝采送ったのを見た時、昔読んだこの小説を思い出した。(No.1)の予告で、太地町のかなりの世帯に『ザ・コーヴ』のDVDが差出人不明で送られた事件を取り上げると言いながらそのままにしていたが、『非色』のことを書く事が、DVDの差出人達が何故こんなマネをやり続けるか、その答えになると気付き、今回『非色』を取り上げることにした。

『非色』の粗筋は――、

【敗戦直後、主人公は勤め先の占領軍キャバレーで知り合った黒人伍長と結婚。数年後、アメリカに帰国した夫を追ってニューヨークへ渡るが、そこに待ち受けていたのは、貧民街ハアレムでの灰色の生活だった…】

そういう物語である。
この物語の中に、何がシー・シェパードを生んだのかが書き込まれていた。
シー・シェパードのテロ、特に太地町への攻撃は文化的強姦といってもいい。連中のやり口には多くの日本人は歯軋りするぐらいに怒っていると思うが、自分がこの問題で一番最初に不快な感情をもよおしたのは、シー・シェパードの妨害船と、日本の調査捕鯨船第2昭南丸が衝突した件で、シー・シェパードが海賊行為で第2昭南丸の乗組員を去年(2010年)オランダ司法当局に告訴した時である。このニュースを聞いた瞬間、とんでもなく汚ならしい物に触れた様な感触が体中を駆け巡った。

反捕鯨運動が“産業”にまで肥大化した国は、アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドといったアングロ・サクソン人工国家と、英・仏・独、そしてオランダといった西欧諸国である。
『非色』を一読すれば、日本に対し繰り返されてきた欧米諸国の非難嘲笑がどの様なメカニズムで動いているかが如実に分かってくる。
冒頭書いた『非色』の台詞と、それに続く場面は人間が持っている業を徹底的に暴きたてていた。主人公同様、戦争花嫁として渡米した日本女性の連れ合いがプエルトリカンだと分かるや、黒人やイタリア系の夫を持つ戦争花嫁達は嘲笑う。その姿を見た主人公は彼女等をたしなめるが、それに対して主人公に投げつけられた言葉である。
『非色』では、黒人は当然の如く白人から蔑視されているが、黒人はプエルトリカンを蔑視していた。イタリア系の夫を持つ戦争花嫁と黒人の夫を持つ戦争花嫁は、いつもは互いにいがみ合っているのに、プエルトリカンの悪口を言う時だけは、いがみ合う二人は仲良くなる。そして軍を退役して以来、全く精気の無かった夫が、主人公の知り合いがプエルトリカンと聞いて、実に陽気にプエルトリカンを嘲笑する。
人間は、自分より劣っている者を見つけるのは愉しくて仕方ない様だ。しかし、自分より劣っている者は、嘲りはしても憎くはない。相手が憎くて仕方がない時というのは、自分よりも劣っていると思っていた者が、自分よりも恵まれていると認識した時である。
この物語で最も印象に残った場面は、大学教授をしているユダヤ人の夫と日本人妻の家庭の元へ主人公がメイドとして雇われるくだり。主人公と同じくその家に雇われた非ユダヤ系白人看護師が、教授婦人と大喧嘩をし、看護師は激昂して辞めると叫ぶ。そしてその時吐いた捨て台詞が…―――、

「ユダヤ人と日本人の夫婦よ!どこに取柄があって?」

これこそ反捕鯨産業の思想である。
本格的な反捕鯨運動が起きた八十年代は、日米貿易摩擦真っ盛りの時代だった。安倍・前総理が「主張する外交」と言った途端、安倍総理は慰安婦問題で欧米メディアから極右政権と攻撃を食らい、米下院で《従軍慰安婦対日非難決議》が可決される。その後、オランダ、そしてEU議会で同様の非難決議が可決された。
例の日本女性を散々侮辱した毎日新聞英文サイト『WaiWai』を書いたライアン・コネルは、反捕鯨の急先鋒国のオーストラリア人である。そして(No.10)でも書いたが、全ての日本人が顔と名前を忘れてはいけないドイツ人が、南ドイツ新聞・元日本特派員のヘンリック・ボルクだ。
書くのもおぞましい事だが、まだ皇太子殿下に愛子内親王殿下がお産まれになられる前、ボルクは皇太子殿下の下半身に“失敗作”と書いた文字を張り付けた写真を南ドイツ新聞に載せた。
ボルクのやった事を批判しても、きっとボルクは「ユーモア」と言うだろう。彼等のやり方は陰湿で、いつも「手ェこんでいる」のだ。

一つ一つを見れば、これらのことには何の繋がりも無い。しかし、咲く花は違っても根っ子は同じ。
二次大戦で、西欧植民地帝国を壊滅させたイエロー。原爆を二個投下して国土を焼き尽くしても、いつの間にかアメリカ経済を追い抜いた油断ならない奴。東日本大震災で、被災者が暴動や略奪を起こさないモラルの高さを見せたのも、ニューヨーク・タイムスを筆頭にした反日屋インテリなどからすればムカムカする姿だったもしれない(自国で災害が起これば暴行略奪が当たり前なのに、何故ジャップごときがあんなに秩序を保てるのか…、と)。日本をコケにする記事なら、欧米では何でも許されるらしい。
ボルクやシー・シェパードは、ナチを非難するナチス。彼等の正体は“反ナチ・ナチス”なのだ。
しかし、彼等を産み落とした土壌が人種差別と“過去の怨念”であっても、彼等をここまで大きく育てた者は“現実への怨念”である。それは何なのか?
彼等の国の実状を見れば一目瞭然だ。今まで上げた国は、大量のイスラム系や中国系移民の問題に苦しめられている国々ばかりなのである。
ドイツは自ら呼び寄せたトルコ系移民の増加と、トルコ系移民の独自のコミュニティがドイツ人と軋轢を生んでいる状態に悩みながら、政府は適切な手が打てない。フランスでは移民の子孫による暴動が起き、オーストラリアでは増加する中国系移民に選挙のキャスティングボートを握られている。そして、日本のテレビは全く報道しないので今一つ真実が見えないのだが、オランダは、イスラム系移民が総人口の1割、百万人に達し、オランダの中に国家内国家が生まれる状態となって、オランダは小さな騒乱状態になったと聞く。

移民を排斥したいが、移民の労働力依存と、彼等お得意の偽善主義で排斥出来ない事をそれらの国々の政府も国民は分かっている。だからこそ、彼等の差別感情はより陰湿になり、自分達の行為や失策を棚に上げて“過去の怨念”に向いていくのではないのか。
反捕鯨などただの名目であり、仮に日本が鯨から全面撤退すれば、次はマグロ、その次はカツオ、その次は…。叩きやすい有色人種国家を叩く為の言いがかりなんぞはいくらでも作れる。中国やイスラムは中々叩けないからこそ、欧米諸国は代わりの生け贄を大衆に差し出しているのだ。

中国の兵法に《指桑罵槐=桑を指さし槐を罵る》というものがある。本当の攻撃対象とは関係のない対象を攻撃することで、政治的に有利な状況を作り出そうとする作戦である。前項で「以夷制夷=“夷を以て夷を制する”は中国の専売特許ではない」と書いたが、指桑罵槐もまた中国の専売特許ではなかったようだ。人種差別と怨念感情を養分に、ボルクやシー・シェパードの様な人種屋が増殖していく。

そして欧米諸国の失敗は日本人の重大な警告でもあるのだ。
日本が大量移民を入れ、外国人参政権を導入した時、ドイツやオランダ等とは比較にならないぐらいの社会混乱が生じる。片面で国が溶解しながら、もう片面で外人排斥感情が高まり、負の感情で飯を喰う者が必ず出てくるにちがいない。外国人参政権や大量移民は、お互いが不幸になる政策なのだ。
因みにシー・シェパードの“シェパード”とは“羊飼い”という意味。羊飼いはキリスト教では聖なる仕事とされている。《海の羊飼い》は、人種と宗教の捻くれた鏡であり、『非色』は過去を描きながら未来を透視していた物語であった。

もう一つ、欧米、特にアングロ・サクソン国家は一般国民に対しては徹底した愚民教育をしているのではないかという疑惑。
シー・シェパードに献金することがステータスになる状態がまともな世界なのか。全くの捏造記事、捏造映画、捏造番組を簡単に信じてしまうオツムの弱い視聴者しか育ててこなかったマスコミのレベルが高いといえるのか。アメリカやイギリスは愚民教育をしているからこそ、年中行事のように戦争が出来るのではないのか。
そんな社会を日本が真似てどうする。少なくとも、文化的強姦魔が大手を振って歩ける国から日本が得るものなど何一つ無い。

悪い種子、不満の土壌によく育つ。
反ナチ・ナチス、非色の土壌によく育つ。

さて『非色』のラストであるが、主人公は様々な葛藤を経て自らの身も心も既にニグロであることに気付く。だが、やはり『非色』は実に後味の悪い物語である。にも関わらず面白い…。

『非色』は現在絶版となっている。現在の出版社は、泡のように消えてゆくゴミのような新書で荒稼ぎするだけで、『非色』のような知られざる傑作を息長く売る気は無いようだ。

まっ、目先の利益だけを追うのなら、それはそれでいいのかもしれない。


☆★☆《一応、予告???》☆★☆


次はいよいよ『ザ・コーヴ』と、『コーヴ』上映推進者達のことを書くつもりではあるが、今日明日にも空き缶総理の不信任案を提出するようなので、まぁ~先にこちらを書く事になるだろうけど…。まずは空き缶は蹴られてくれ!!!(~_~;)
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プロフィール

国策映画研究家 & 緬流(ミャンマー)映画専門ライター   【播磨真悟】

Author:国策映画研究家 & 緬流(ミャンマー)映画専門ライター 【播磨真悟】
母校である地元公立中学校では読み書き計算以外何一つ学ばなかったが、代わりに映画、アニメ、、小説、漫画からは大いに学ばしてもらった。とりわけ『機動戦士ガンダム』の監督で知られる富野由悠季氏が最初に総監督として手掛けたTVアニメ作品『無敵超人ザンボット3』は日本アニメ史上の最高傑作と評価している。また、江戸川乱歩、谷崎潤一郎、三島由紀夫、眉村卓、そしてアイザック・アシモフの小説にも育てられたと思っている日本国民。

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